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ギリシャワインの輸入を始めた理由

私は20代後半の頃、仕事の関係で丸2年間ドイツに在住していました。その間、ヨーロッパ20カ国を旅して、訪問先の現地の食事とともにその地のワインを楽しみ、たくさんのワイナリーを訪問しました。

1回目の訪問で気づいた、ギリシャワインのクオリティ・コスパ!

欧州在住前からの訪問も含めると、ギリシャには10回以上訪れています。もともとワインが大好きでしたが、ギリシャを訪問するまではギリシャワインを飲んだこともなければ、ギリシャという国がどのようなところなのかもほとんど知りませんでした(オリンピックのイメージくらい‥‥)。

そんな私ですが、1回目の訪問(当時は日本在住)からその素晴らしい食文化とギリシャワインのクオリティの高さ・コスパの高さに驚かされました。実際に味わうまでは、正直「ギリシャワインなんて良く知らないし、すごく暑い国なのに高品質なワインなんてあるのかしら」と思っていました(当時の私は知識がありませんでしたが、ギリシャは全体的には地中海性気候であるものの、高度が高く冷涼なワインの銘醸地がたくさんあります)。

ところが、実際に味わってみると①とても食事に合うこと(地中海料理だけではなく、家で和食や中華を作った時にもとても合わせやすかったです)、②アルコール度数も低めに作られているワインも多く親しみやすいこと、③リーズナブルなのに高品質であること等からすぐにギリシャワインが好きになりました。また、食事に合わせやすいギリシャワインは、家でワイン会を開く時やワイン会にお呼ばれした時に持っていくととても喜ばれました。

最初のギリシャ訪問ではアテネとサントリーニ島を訪れたこともあり、サントリーニ島のアシルティコ(Assyrtiko)の素晴らしさを知り、日本に10本ほど購入して持って帰りました(余談ですが、当時の職場の方が私の結婚祝いの食事会を開いてくださったので、そのお礼としてサントリーニのアシルティコを皆さんに1本ずつお渡ししたのです)。訪問前はギリシャワインのことを全く知らなかった私ですが、日本に帰って職場の方にアシルティコのワインをお渡しする際にはその素晴らしさを自然とプレゼンしていて、ぜひ皆さんにも楽しんでもらいたいと強く思っていたことを思い出します。

ワイナリー訪問を通じて更に好きになる

ギリシャの銘醸地のワイナリーも17ヶ所訪問しました。ギリシャのワイナリー訪問で共通していたことは、どこもとてもfriendly and welcomingであること!フランスやドイツのワイナリーを訪問した時とは全く違う印象で、そこでワインを買う・買わないにかかわらず、「自分たちのワインに興味を持って来てくれてありがとう」という気持ちが伝わってきて、とても歓迎してもらえた印象を受けました。

ギリシャのワイナリーは家族経営の中小規模のところがほとんどで、その良さがあるんですね。ブドウ畑の見学中に栽培しているブドウを木からとって味見させてくれたり、ワインの試飲とともに食べきれないほどの量のチーズを振舞ってくれたり、山火事の影響で煙の香りがついたブドウを使って作ったワインを飲ませてもらったり(燻製したようなスモーキーな香りのロゼワインでした)と、ワイナリーの方はとても優しくて毎回印象に残る経験をさせてもらいました。

忙しい日本のサラリーマンの癒しに

話が飛びますが、ドイツ在住中は、仕事に加え夜にドイツ語学校に通ったりと、平日は帰宅時間が遅い日も多く忙しく過ごしていました。そんな平日の楽しみは、家に帰ってグラス1〜2杯のワインを飲むこと。帰宅が遅い日は食事を作る気力もなかったのですが、サラダと少しのパンやチーズや生ハムをつまみながらワインを飲み、Netflixでドラマを1話だけ観る時間が最高の癒しでした。また、「今日はどのワインを開けようか」と考えながら帰路につく時間も好きでした。

ギリシャを頻繁に訪問してワインを購入していたので、ドイツでもギリシャワインを飲むことが多く、その頃から「より多くの忙しい日本のサラリーマンにも、この癒しのひと時を味わってもらいたい」と強く感じるようになり、いつかギリシャワインの輸入をしてみたいなと漠然と思い始めたのです。

もっと日本ワインが飲まれるようになってほしい

日本では毎年ワインの消費量が増加しているのですが、それでもワインを日常的に飲む習慣がある人はごく一部だと感じます。外食の時にたまに飲む、家で飲むのはお祝いや特別な日くらい、という方が圧倒的に多い印象です。

私自身も外食が多い方なので外でワインを飲む機会が多いですが(ワインに合う料理とのペアリングが楽しめるワインバーは最高!一人でも良く行きます)、ドイツ在住中に見つけた家での癒しの時間は今も大切にしています。ワインを飲みながら軽くチーズ等をつまむ夜の少しの時間が忙しい日々の癒しになり、明日からの面倒な仕事のやる気に繋がると感じているからです。

このように、私の属性は”ワインの消費者”。ワインスクールにも通い、資格としてはWSET Level 3までは取得したものの、ワイン専門家ではありませんし今時点それを目指しているわけでもありません。日本人は働きすぎだと言われますが、私は忙しく働く人を応援したいですし、多くの方にこの少しの癒し時間を味わってほしいと願っています。その時間に寄り添えるようなワインをお届けしたいという気持ちで、高品質・高コスパなギリシャワインを今後もっと日本市場にお届けできればと思っています。

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